2025.06.06 ニュース

【Vol.03】拡大期に立つ Luvir を問う、容赦なき 150 分。元 Big4 執行役員が Luvir を本気で斬る!

【Vol.03】拡大期に立つ Luvir を問う、容赦なき 150 分。元 Big4 執行役員が Luvir を本気で斬る!

「いつか」ではなく「今」
――動き出す覚悟はできているか?

若いオーディエンス(Luvirのメンバースタッフ)を巻き込むことで、素直な感動をも伴いながら、素朴で深い問いが投げかけられた本セッション。やり取りの中で浮かび上がったのは、この会社をもっと良くしたいという、皆の静かで確かな情熱だった。

20人しかいない“今だからこそ”、挑戦すべき理由

岡本:この場には、オーディエンス(花谷・岡松・小川)もいます。これまでのトークセッションを聞いて感じたことや、率直なご感想をぜひ聞かせてください。もちろん、質問も大歓迎です。

岡松:岡本さんにお聞きします。中川さんの考えとしては、まず2〜3年でしっかりと資本を獲得して、それから新規事業を……と、段階を踏んでいくイメージですよね。それに対して岡本さんは、なぜダメだとおっしゃられていたのでしょうか。

岡本:中川さんの「順番通りにやりたい」という気持ちは理解していますよ。でも、いざ深掘りしていくと、みんな「いや、まだちょっと……」と口を濁すでしょう?

僕の考えは、「いつかやるなら、今やればいいじゃん」ということ。

ちょっとトリッキーな言い方になるけど、もう20人いるわけですよ。20人でできないことが、3年後に50人になったらできますというのが、僕にはちょっとわからない。

僕の実体験としては、むしろ少人数の今のうちに、“イケてるやり方”を見つけておくことが、長期的に見ても非常に戦略的だと思っています。組織というものは、規模が大きくなればなるほど、同じクオリティを維持することが難しくなっていくものなので。

「赤字でも、意味のあることを」
──Luvirが追う社会的価値とは?

小川:役員の皆さんにお聞きします。もし新規事業をやっても利益が出なかったとして……それでもやりますか?

岡田:“余白”をどう使っていくかは、簡単には決められない難しい問題です。たとえば、質問の通り新規事業のような未知の活動に投資するのか。あるいは、給与に回すべきだという考えもあるでしょう。

ただ、私の理想は“2割くらい無駄なことに投資できる会社”であることです。もちろん、ただの無駄ではなくて、直接利益につながらないけど意味があると思える活動に、ちゃんと余力を使える会社でありたいと思っています。

奥地:走り出してみないとわからない部分は多いし、本気で取り組みたいと思えることなら、マネタイズが難しくても簡単に手放さないでほしいというのが、正直な思いです。

収益化が難しいなら、NPO的に切り離して進めるという選択肢もありますから。「意義がある」と信じられる活動であれば、Luvirの中で続けるか、外で展開するかをしっかり見極めながらやってもいいのではないかと思うんです。

中川:つまり、経済価値と社会価値のバランスをどう取るかという話ですよね。事業内容やタイミングによってその比重は変わってくるし、単純にYES/NOで割り切れるものではないし。

ただ僕自身は、「やりたいことがあるなら、できるだけそれを尊重してあげたい」という思いが強いです。その根底には、マーケティングでもシステムでもなく、まずは“人と組織に向き合う”という原点があるから。人にちゃんと向き合い続けることが、自分にとってもLuvirにとっても軸であり、それはこれからもブレさせたくないと思っています。

奥地:いま「人的資本経営」がブームのように語られていますが、実はこれは昔から言われ続けてきた話。ところが、ここへ来て世の中全体がようやく“人に本気で向き合わなければ”という時代に入りました。

だからこそ、目先の利益だけで判断せず、私たちはちゃんと人に投資し続けなければいけないし、儲からないからやめようという判断ではなく、「意義があるなら続ける」という選択は必要だと思います。

なぜLuvirに集まったのか?
――言葉にならない「好き」の正体を探して

花谷:少し抽象的な質問ですが……なぜLuvirのメンバーはLuvirで働いているのだと思いますか?「好きだから」という声は聞くけれど、その理由や原動力って、人それぞれで掴みきれないところがあります。

中川:おこがましい言い方ですが、僕や岡田さんを見て「この会社で働いてみたい」と思ってくれた人がいたと思うんです。でも、実際に入ってみて「なんだ、中川ってこんなやつか」となって(笑)、次第に周りのチームメンバーにもベクトルが向いてきて――実は、それが個人的にはすごく嬉しい。

社員旅行でも、僕たち経営陣は早く寝ちゃって、メンバー同士が夜通し語り合っていたでしょう?(笑)。そういう絆が、Luvirのロイヤリティなんじゃないかと思うんです。

奥地:メンバーには大きく分けて3つのバックグラウンドがあります。FIDIA出身者、事業会社からの転職者、コンサルファーム出身者、共通するのは“これから何かしたい人“。

さらにいうと、それぞれに違う期待感を持って入ってきたけど、根底で共通しているのは「仲間と何かをやりたい」という気持ちではないですか?独立志向の人も、Luvirでは“チームでやること”を楽しんでる印象です。

岡田:まさにそのあたりに、“心地よい組織”の本質があるのかもしれません。個々が独立しても十分やっていける力を持っているけれど、それでも「このチームと一緒にやりたい」と思える関係性がある。そうした組織は、非常に強いと思います。

また、奥地さんのコメントを聞いて思ったのは、メンバーのバックグラウンドの多様さが、組織の深みや複雑さを生むのだろうということ。それもLuvirの面白さにつながっているのでしょう。

「自由」は本気の人にだけ許される特権

岡本:僕の勝手な想像ですが、Luvirは “ちゃんとしたコンサル”をやらせてもらえる安心感がある一方で、自由さや柔らかさもあって、経営陣も若いから堅苦しさがない。そういう絶妙なバランスが、居心地の良さを生んでいるんじゃないでしょうか。

実際に3人の出身ファームを見ても信頼できるし、「真面目だけどちょっと面白い」空気感も魅力ですよ。

花谷:まさに僕もそうで、「居心地の良さ」が一番のロイヤリティです。

岡本:ただ、自由さの裏には“覚悟”が必要ですよ。本気でやりきる気持ちがなければ、自由はすぐに“ぬるさ”に変わってしまいます。経営コンサルの王道を目指すなら、そこはしっかりと見極めていかないとね。

岡松:このトークセッションの目的は、「上場したときに岡本さんの財布からいくら引き出せるか?」という着地点を探してるんじゃないかとさえ思えてきました……。

中川:ええっ!?ほんとに!?

岡本:いや、いい指摘ですよ。上場するときって、当然それにふさわしい状態になってるから、資金を出す側としても出しやすいんですよ。

むしろ大事なのは、上場前の「今この瞬間」に、どれだけ本気で動けるか。「10億円出してください!」と言える覚悟があるのか。そこなんです。

そして次に問われるのは、その覚悟を何に賭けるのか——Luvirというチームが、どんな未来を描き、何を「勝負どころ」として選ぶのか。いよいよ次回、投資計画の核心に迫ります。