2025.06.06 ニュース

【Vol.02】拡大期に立つ Luvir を問う、容赦なき 150 分。元 Big4 執行役員が Luvir を本気で斬る!

【Vol.02】拡大期に立つ Luvir を問う、容赦なき 150 分。元 Big4 執行役員が Luvir を本気で斬る!

“Luvirの理想”を語るのは簡単。
でも、本気で形にするには?

ベンチャーが直面する「成長の壁」と「自由な未来」とのせめぎ合いが、そのまま映し出された格好となった第1回のトークセッション。岡本氏の容赦ない指摘は、組織の本音をさらにあぶり出していくのだった――。

危機感がなければ、変化は生まれない

岡本:前回、中川さんから「コンサルで稼ぎながら、新規事業の準備をしてる」と聞きました。でも、それっていつできるの?組織が何名になったらできるの?という点をもっと掘り下げたいんです。

今、Luvirはほぼこの3人で回している状態だから、単純に“余白”がないのかもしれない。でも、僕がデロイトにいたときに実感したのは、コンサルって基本的に自転車操業だということ。稼いでいるように見えても、安定しているとは言いづらい。「食えているからOK」ではダメなんです。

中川:僕としては、「やる・やらない」以前に、「これをやれば必ず勝てる」と確信できる構想がまだ描けていなくて。だから、次に踏み出すにはもう少し準備が必要な状況かなと。

今はまず、コンサルを基盤として事業を安定させたいフェーズです。「やりたいこと」は、バッファができてこそ自由に挑戦できる気がします。

岡田:僕も中川さんと同じで、しばらくはLuvirの軸をコンサルに置くのが現実的だと思っています。ただ、今後やりたいことを考えていく中で、決してコンサルが何かを実現するための途中としての手段(腰掛け)ではないと考えています。

まずは自分たちが“夢中”になって、
仲間を巻き込みたい

岡本:では、そもそも皆さん自身が「やりたいこと」って何でしょう? もしくは、どんな課題を解決したいと考えていますか?

岡田:たとえば、プロジェクトのキックオフでたき火を囲んでみるとか、BPRをグラレコ(グラフィックレコーディング)から始めてみるとか。

そういう、これまでの常識とは違う進め方を提案していくのが、Luvirらしさなのかなと考えています。

奥地:いちばん大事にしたいのは、まず僕ら3人が本気でやりたいことを形にすること。その姿をLuvirのメンバーに見せることで、「自分たちも挑戦できるかも」と思ってもらうことがもっとも大事だと思っています。

岡田:コンサル事業においても、人事領域に限らず、製造や業務設計、戦略まで踏み込んで、組織のあり方そのものを“ゲームチェンジ”できたらいいなと。

たとえば、仕事の仕組みや評価制度を“ゲーム化”して、自然と人が夢中になって取り組める環境をつくる。そうやって、組織内に熱量や変革が自発的に生まれるような仕掛けをやってみたいんです。

岡本:岡田さんの「コンサル×ゲーム化」というテーマはずっとブレないですね。

岡田:多くの組織では“理想とされる人材像”があって、それに沿っていれば評価されます。でも、型にハマらないタイプでも、お客さんと深く共感しながら信頼関係を築ける人はいる。そういう人の個性がちゃんと認められて、活かされる組織が理想です。

「夢中」が人を変える。
そんな仕事をもっと届けたい

中川:どんな課題を解決したいかと聞かれると、すぐに言葉にするのは難しいですね。

ただ、自分の原体験から強く思うのは、「夢中になれることがあれば、人は自然と変わっていく」ということ。夢中になれる仕事に出会えたら、力も発揮しやすくなるし、そういう“夢中な大人”をもっと増やしたい。

それともう一つ、未来を生きる子どもたちのことも考えていて。毎日全力で遊んでいた子供たちが、大人になってもキラキラした目で「働く」ことに向き合える社会があったら最高ですよね。「働くって楽しい」と心から感じられる環境をつくりたいんです

岡本:中川さんは「フリーランスのネットワークを作りたい」とも話していましたよね。

中川:そう。働き方が多様になる中で、Luvirとつながりながらも自分の道を歩む人たちがいて。そういう関係性って、すごく面白いなと感じています。Luvirを起点にサードワークスタイルを提供できるのが理想ですね。

単なるコンサルではない、
「文化をデザインする」存在

岡本:では、「Luvirって何屋さんですか?」と聞かれたとき、奥地さんならどう答えますか?

奥地:自分は何者かと考えたときに、いわゆる“エンチャント”を生み出す人……つまり、周囲を魅了する仕組みや文化を設計する側に近いのかなと思っていて。

「コンサルタント」と言われたら、なんかちょっと違う気がするんですよ。制度設計や組織のあり方にも踏み込んでいるから「教育の人」と言われても違和感があるし、「デザインコンサルですか?」と聞かれても、アートの専門家ではありません。そういう意味でも、単に職種や業種の枠には収まらないんじゃないかと思っています。

自分がやっていることは、「その会社や組織の文化をデザインすること」なのかなと。それを支える手段として、従来のコンサル的なアプローチもあるし、ゲームやハードウェア的な仕掛けも使う場合もある。

じゃあ結局何をやっているのかと言えば、「人が夢中になれる状態を、どうやって生み出すのか、どうやったら楽しくできるか」。その問いにずっと向き合っている感じです。

岡本:なるほど、皆さん現状を踏まえたうえで、課題やビジョンがあるんですね。

中川:だけど正直、「やりたいこと」と「稼げること」がイコールじゃないというジレンマもあって……。

やりたいことは“事業計画の外”
にあってもいい

岡本:うん、でね。いろいろ言いましたが、「俺たちはコンサルで稼ぐ」でもいいんだよ。稼ぐことは大変だとも言ったけど、現状は食えているわけだし。力のある3人のことだ、やればやるほど好循環を生み出すだろうし。

でも、やりたいことがあって、新規事業の模索もしているのなら、まず資金を調達しないと。

中川:投資計画や事業計画を詰めていかないといけないですね。もっと頭のネジが外れるような自由な発想がどんどん出てくるディスカッションも必要になってきそうです。

岡本:そうだよね。ただ、やりたいことは、無理に事業計画の中に組み込まなくてもいいんじゃないかな。入れようとするから中途半端になってしまう。いっそ切り離して考えた方が、本気で取り組めかもしれないよ。

奥地:なるほど、それくらい自由に、柔軟に考えてもいいと。

岡本:他の新規事業に関しても同じことが言える。これだけ信頼できる仲間が集まっているんだから、最終的にバラバラな方向に進むことはないはず。「これいいね!」と思えるものは自然と共有されていくはずだし。

もちろん、会社として「これはちょっと投資できないな」という判断もあるでしょう。「ラーメン屋をやりたい」と言われても、そのままだと難しい。ただ、そこに人が集まる理由やワクワクするコンセプトがあれば「面白いかも」となるわけで。

みんなの話を聞いて改めて思ったのは、Luvir=「ハードでめちゃくちゃゴリゴリの組織人事コンサル集団」だけど、その一方で事業領域を持っていて、ときには投資もしてる。

つまりLuvirという会社は、コンサルティング会社兼投資会社なんだと思いますよ。

中川:やりたいことがある仲間がいて、誰かを巻き込みながら夢中をつくっていこうとしている。Luvirはコンサル×投資で“夢中”を仕掛ける会社とも言えそうですね。

岡本:次回は、オーディエンス(Luvirのメンバースタッフ)からの質問に答えましょうか。